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土木設計に求められるのは、「図面を描く力」だけではない。

プレゼン力とコミュニケーション能力が、信頼を築く ―

土木設計という仕事は、単に構造物を「設計する」だけではありません。
地域の安全や暮らしを守るために、さまざまな人と関わり、意見を交わしながら最適な形を導き出す“対話の仕事”でもあります。

昨今AIが普及するなかで、改めて設計者に求められているのは、「伝える力」と「人とつながる力」です。
これらの力を磨くことで、より良い設計を生み出し、信頼される技術者へと成長していくことができます。


「伝える力」――設計意図を“見える化”するスキル

どんなに優れた設計でも、相手に伝わらなければ意味がありません。
発注者や住民、施工業者など、土木設計に関わる人たちの多くは“専門家ではないことを忘れてはいけません。

設計者が持つ膨大な情報や意図を、誰にでもわかる形で見せることが大切です。

良い伝え方の実践例

  • 図面+イメージ図で説明する
     例えば、歩道拡幅の設計説明では、平面図だけでなく基準書、BIM/CIMを使い、利用者・管理者の各目線に合わせて説明すると理解度が格段に上がります。
  • 専門用語をわかりやすく話す
     「側溝断面を変更します」ではなく、「雨水がスムーズに流れるよう、排水の通り道を大きくする」と言い換えるだけで、相手の納得感が変わります。
  • 説明の順序を意識する
     「結論 → 理由(根拠) → 効果」の順に話すと相手が理解しやすく、説明の流れが自然になります。

やってはいけない伝え方

説明の中でありがちな失敗が、「相手に考えさせる話し方」です。
例えば、

「この部分、特に説明は要らないですよね?図を見ればだいたい意図は伝わると思います。」
「どちらも一長一短ありますので、最終的な判断はお任せします。」
「過去の現場では大丈夫だったので、今回もおそらく大丈夫です。」

こうした“投げかけ型”の説明は、一見丁寧に聞こえますが、実は意図している内容を探らせるという思考負担を与え、「わかりにくい」「冷たい」「頼りない」という印象を残します。

設計者は「考えさせる人」ではなく、「納得させる人」であるべきです。
相手が理解しやすい形に整理し、根拠やロジカルなストーリーを以って提案・説明することが、信頼を築く第一歩です。図面や打合せ資料は伝え方の手段でしかありません。


建設コンサルタントとして、どうあるべきか

建設コンサルタントは、単に“図面をつくる人”ではありません。
発注者の課題を理解し、最適な解決策を導く“提案型の専門職”です。

そのため、

  • 相手に理解してもらう努力を惜しまないこと
  • 課題を一緒に解決するパートナーであるという意識を持つこと
  • 不明点を放置せず、先回りして説明すること

これらの姿勢が求められます。

「わかってくれるだろう」「判断してくれるだろう」と相手任せにするのではなく、「どうすれば相手が理解し、納得できるか」までを設計の一部と捉える。
それが、建設コンサルタントに必要な“伝える力”の本質です。

信頼を得るのは、図面の正確さだけではなく、誠実で丁寧な説明と対応です。
相手の理解と納得を引き出せる説明ができてこそ、真のプロフェッショナルと言えるでしょう。


資料作成のポイント ― 設計意図を“伝わる形”にする

プレゼンや打ち合わせでは、資料の完成度が理解度と信頼度を左右します。
以下の3つのポイントを意識するだけで、伝わる資料に変わります。

1. 見る人の立場で構成を考える

 発注者・住民・施工者など、見る人によって知りたい情報は異なります。
 「誰が見るか」を明確にし、その人にとって必要な情報を先に配置します。

2. ビジュアル化で理解を助ける

 平面図だけでは伝わりにくい内容は、断面図・写真・BIM/CIM・カラー化で補足。
 特に公共説明資料では、一目でわかることが重要です。

3. 文字より図、図よりデータ

 長文の説明より、比較表やグラフで「違い」「効果」を示す方が圧倒的に理解されやすい。
 たとえば「施工コストの比較表」や「水位変化のグラフ」など、視覚的な資料は説得力を高めます。


「人とつながる力」――調整と共創のベース

土木設計の現場では、行政、施工業者、地元住民、コンサルタントなど、さまざまな立場の人が関わります。
それぞれの立場や目的が違う中で、円滑にプロジェクトを進めるためには、「人とつながる力」が欠かせません。

実践例:

  • 相手の意見を最後まで聞く
     たとえ自分の考えと違っても、一度受け止める姿勢を持つ。
     この「傾聴力」が、信頼関係を築く第一歩です。
  • 相手の立場に立って考える
     たとえば施工業者から「現場での施工スペースが狭い」と言われたら、「難しい」と切り捨てるのではなく、代替案を一緒に考えることでチームワークが生まれます。
  • 情報共有を怠らない
     設計変更や進捗をこまめに共有することで、トラブルを未然に防ぎ、プロジェクト全体がスムーズに進みます。

人とつながる力は、相手を理解しようとする姿勢から生まれます。
結果として、チーム全体の成果を大きく高める力になるのです。


日々の業務でできる、スキルアップのコツ

スキル日々できる実践方法期待できる効果
伝える力打合せ後に要点を整理して共有する
相手の視点で資料を見直す
情報伝達の正確性と理解度が上がる
人とつながる力挨拶・報連相をこまめに
他部署や協力会社とも積極的に会話する
信頼関係が生まれ、調整がスムーズに
プレゼン力社内で発表練習
上司や先輩の説明方法を観察・模倣して学ぶ
表現力・説得力が向上し、自信が持てる

技術 × 人間力 未来をつくる設計者へ

プレゼン力やコミュニケーション能力は、特別な才能ではありません。
日々の仕事の中で意識し、少しずつ磨いていく力です。

図面を描くだけの設計者から、
「伝える力」「人とつながる力」でプロジェクトを導く設計者へ。

それが、これからの土木設計者に求められる姿です。
私たちは、技術と人間力の両面から成長できる環境を整え、
一人ひとりが“信頼でつながる設計者”として活躍できることを目指しています。

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